2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

数と時間と論理が行き届いた言語世界―『日本人の英語』

日本人の英語 (岩波新書)作者: マーク・ピーターセン出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1988/04/20メディア: 新書購入: 135人 クリック: 2,138回この商品を含むブログ (315件) を見る 論文や大学院入試にて、英文を扱う機会がありました。高校では重点的にや…

基本のキホン―『理科系の作文技術』

理科系の作文技術 (中公新書 (624))作者: 木下是雄出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 1981/09/22メディア: 新書購入: 107人 クリック: 1,559回この商品を含むブログ (328件) を見る 学生時代に図書館で読んだ記憶がります.レポートを書き始めた頃でうま…

領域横断は目的ではない―『社会学入門』

社会学入門―人間と社会の未来 (岩波新書)作者: 見田宗介出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/04/20メディア: 新書購入: 15人 クリック: 176回この商品を含むブログ (133件) を見る 様々な専門分野に関しての知識がある人について、人は憧れを抱くものです…

ひと昔前の暮らしを現代に持ち込む―『楽しいぞ!ひと昔前の暮らしかた』

楽しいぞ!ひと昔前の暮らしかた (岩波ジュニア新書 (522))作者: 新田穂高出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2005/11/18メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る 著者の新田穂高さんは、スポーツ専門誌の編集者を経てフリーライターと…

挨拶も、意見の違いも、当たり前の現実―『コミュニケーションの日本語』

コミュニケーションの日本語 (岩波ジュニア新書)作者: 森山卓郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2004/12/21メディア: 新書購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (4件) を見る コミュニ〈ュ〉ケーションという言葉のほうが一般的な気がしますので、…

人びとの意識の表れ―『「しきり」の文化論』

「しきり」の文化論作者: 柏木博出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/05/21メディア: 新書 クリック: 19回この商品を含むブログ (15件) を見る 仕切が人間関係(社会的関係)を仕切る装置であるという言い方は、結果的なこととしてある。むしろ、わたしたち…

リスクや格差、その解決の前にありのまま―『希望格差社会』

希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く作者: 山田昌弘出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2004/11メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 115回この商品を含むブログ (248件) を見る 文庫版(link:asin:4480423087)。以下、引用ページ番号は単行本版…

科学とからみ合うクオリア―『脳と仮想』

脳と仮想作者: 茂木健一郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/09/22メディア: 単行本 クリック: 18回この商品を含むブログ (116件) を見る 文庫版はこちら(link:asin:4101299528)。 引用ページ番号は単行本版によります。 世の中には「仮想」なものがた…

わかるという目標へ疾走する―『「わかる」とはどういうことか』

「わかる」とはどういうことか―認識の脳科学 (ちくま新書)作者: 山鳥重出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2002/04/01メディア: 新書購入: 6人 クリック: 79回この商品を含むブログ (55件) を見る わかることは複雑な動作を伴なう わたしたちは日常生活のなか…

実体に触れた情報化をやり続け、壁を超える―『バカの壁』『いちばん大事なこと』

バカの壁 (新潮新書)作者: 養老孟司出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/04/10メディア: 新書購入: 13人 クリック: 371回この商品を含むブログ (587件) を見る 僕は一時期あまり本を読まなかったのですが、これは当時リアルタイムで読んだ数少ない本です。…

学者の方によるエッセイかつ、近年のベストセラー―『思考の整理学』

思考の整理学 (ちくま文庫)作者: 外山滋比古出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1986/04/24メディア: 文庫購入: 91人 クリック: 844回この商品を含むブログ (748件) を見る これもやや古い本ですが、さいきん書店でベストセラーになっていたことが記憶に残っ…

気軽に口をついて出るタイプの言葉―『日本語 表と裏』

日本語 表と裏 (新潮文庫)作者: 森本哲郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1988/03/30メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (11件) を見る 日本語論エッセイとして、長い間読みつがれている本です。繰り返し登場するのは「自分」に関…

どんな人生にも言語論的転回が訪れるとして―『未来形の読書術』

未来形の読書術 (ちくまプリマー新書)作者: 石原千秋出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/07/01メディア: 新書 クリック: 21回この商品を含むブログ (45件) を見る 未来形の読書とは、いままで知らなかったものを理解するための読書です。過去形の読書と…

庭と街の発想―『虫眼とアニ眼』

虫眼とアニ眼 (新潮文庫)作者: 養老孟司,宮崎駿出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/01/29メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 60回この商品を含むブログ (81件) を見る 宮崎駿さんによる、最初のページのイラストがいい感じ。庭があって、植物があって、優…

事業者サイドの役員と金融機関サイドの役員と実務担当者―『ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス』

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス作者: エリヤフ・ゴールドラット,三本木亮出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2002/02/23メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 16人 クリック: 148回この商品を含むブログ (151件) を見る 以前にも取り上げましたが、再度…

夏の成長と未知なるものを描いた物語たち

夏という場面は、子供の成長を描いた物語において、いい背景となります。 かけがえのない人同士が共有する体験 サマータイム (新潮文庫)作者: 佐藤多佳子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/08/28メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 35回この商品を含むブ…

自分と世界をはかる定規―『14歳からの哲学』

14歳からの哲学 考えるための教科書作者: 池田晶子出版社/メーカー: トランスビュー発売日: 2003/03/20メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 117回この商品を含むブログ (154件) を見る …正しく計ることができないのだから、世の中の寸法は狂いっぱなしだし…

自分本位では耐えられない―『脳と気持ちの整理術』『脳が冴える15の習慣』

脳と気持ちの整理術 意欲・実行・解決力を高める (生活人新書)作者: 築山節出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2008/04/08メディア: 新書購入: 27人 クリック: 108回この商品を含むブログ (105件) を見る 私は、外来を訪れる患者さんと接していて、むしろ人並…