COURRiER Japon FEB. 2010 Vol. 064
COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2010年 02月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/01/09
- メディア: 雑誌
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クーリエジャポンはフランスの週刊誌、「クーリエ・アテンショナル」と提携し、世界の1500を超えるメディアの中から記事を選び、翻訳・編集しています。
という方針の雑誌で、世界中の様々なニュースが紹介されています。
『富山の"パキスタン村"から日本の移民政策を考えてみた(P.88)』
個人的に注目した記事がこれ。ソースになっているメディアはフランスのル・モンド(LE MONDE)誌。
日本海に面した小都市に20年以上前から存在する外国人コミュニティ。そこには、移民に閉鎖的な日本の“事情”が見え隠れする。
富山県射水市―。人口9万4000人にすぎないこの小さな港町には、実は大きな特徴がある。それは更に北に位置する新潟市と同様、パキスタン人のコミュニティが存在するということだ。
近くでおきている出来事のため、興味を惹きました。“「パキスタン人とは遊ばない」”との見出しもあり、閉鎖的な状況をやや批判的な観点から紹介する内容です。
たしかに、閉鎖的に考える人も多いです。自分の意見としても、これをどのように受けとめればいいのか、確信できる意見がないというのが正直な気持ちです。いま少なくとも実感していることは、日本の小さな町でもグローバリゼーションの影響を無視して生きていくことはできないということです。かつての日本には、幕末に黒船がやってきて、日本中が騒然となった時代もあります。当時の人々の想いや行動を想像すると、我々もこの状況にまじめに考えていかなければならないと感じています。
個人的には、富山県射水市ではこの状況にうまく取り組めている方だと思います。地域での交流の取り組みもいろいろとあるようですし、富山県ではインドネシアからの看護士受け入れも行われていたようです。地元テレビニュースなどで何度か報道されていました。
グローバリゼーションにおける日々の生活
地元近くの話題なのに、たいしたことを言えない自分に対して歯痒い、というのが今の正直な気持ちです。そこで思ったのは、やっぱり世界のニュースに関心を持って生きていくべきだということです。この点で、クーリエジャポンは今後も購読してみたいと思える雑誌でした。
クーリエジャポンのよいところは、文字通りの意味で<雑誌>であることです。いま巷にある雑誌は、ある一定の専門分野を扱うものだったり、一定の論調に沿って記事がつくられていたりするものが多いかと思います。内容を掘り下げられるという点においては、一定の方針があったほうが良いとは思いますが、クーリエジャポンにはそれと違う良さを感じます。
各種のメディアからの情報を雑多に自分にインプットして多様な視点をもつことは、自分の生活で出会う様々な状況に対して答えを考えるうえで有効ではないかと思いました。
メインの特集記事である『特集:次の、ITライフ」』にしてもツイッターやアップルなど様々な企業の状況が、コンパクトな記事でよく理解できます。イメージが沸く写真の選択にも好感が持てますし、『Architecture 建築ってすばらしい(P.118)』にある、リエージュ=ギユマン駅の写真などは、美しく魅力的です。
僕はいままで、専門書やビジネス書といった、ある程度目的がはっきりした読書というのは多いですが、こうして雑多にいろいろインプットすることも、有用で新鮮と感じました。そして、堅苦しく考えずとも、気持ちをリラックスさせるひとつの方法としても、なかなかいいものですね。
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