少年の国 坂の上の雲 第一回感想
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/01/10
- メディア: 文庫
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- 勉強のしあいっこぞな(秋山好古少年時代のセリフ)
勉強することにインセンティブがもてた時代。学校の勉強に意味がないなど言っていられない時代。勉強ができるという蔑称など想像つかないのだろう。秋山好古は少年の頃、福沢諭吉の学問のススメを読んでいた。また、手の付けられない暴れん坊の少年だった秋山真之もなかなか秀才。正岡子規も太政大臣を目指して勉学に励む。
もうひとつ、当時の日本が西洋から見てなめられているという事情。治外法権の存在。日本が近代的国家であると西洋に認めさせないと、それを消すことができない。英語教師の高橋先生、後の高橋是清との交流のなかでその点に気づく秋山真之と正岡子規。
- 身辺は単純明快にせよ(秋山好古)
身辺を単純明快にせよ。新聞はいらない。足袋をはくことも禁止。2人で生活しているのに食器は茶碗ひとつ。身辺を単純明快にしてひとつのことを極める。変わった考え方です。それが義というものじゃ、、、それは謙信公でした。秋山好古とは関係ありません。
明治時代の社会情勢は複雑であり、見通しは決して明るいものではありません。それでも明るく生きる主人公の姿が印象的。