少年の国 坂の上の雲 第一回感想

新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)

新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)

 大好きな小説のドラマ化第一回。セットや衣装の使いまわしに難点があるため(?)なかなか制作されない明治時代ドラマ。篤姫のときも明治時代はまるごとカットでした。大河ドラマ天地人に引き続き、その時点で時代が移り変わる様子が気になります。

  • 勉強のしあいっこぞな(秋山好古少年時代のセリフ)

 勉強することにインセンティブがもてた時代。学校の勉強に意味がないなど言っていられない時代。勉強ができるという蔑称など想像つかないのだろう。秋山好古は少年の頃、福沢諭吉の学問のススメを読んでいた。また、手の付けられない暴れん坊の少年だった秋山真之もなかなか秀才。正岡子規太政大臣を目指して勉学に励む。
 もうひとつ、当時の日本が西洋から見てなめられているという事情。治外法権の存在。日本が近代的国家であると西洋に認めさせないと、それを消すことができない。英語教師の高橋先生、後の高橋是清との交流のなかでその点に気づく秋山真之正岡子規

 身辺を単純明快にせよ。新聞はいらない。足袋をはくことも禁止。2人で生活しているのに食器は茶碗ひとつ。身辺を単純明快にしてひとつのことを極める。変わった考え方です。それが義というものじゃ、、、それは謙信公でした。秋山好古とは関係ありません。


 明治時代の社会情勢は複雑であり、見通しは決して明るいものではありません。それでも明るく生きる主人公の姿が印象的。