人それぞれのビジネス書の言葉

面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則

面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則

 この本『面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則』は図書館で借りて読みました。いわゆる仕事のノウハウ解説本としてとてもいい本だったとは思いますが、この手の本をだいぶ読みなれている僕にとってはさほど新鮮味はなかったです。それで何の話かというと、いろんな言葉の使い方というものについて。

僕にとってはいちばん読みやすいのが勝間本

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan

 ビジネス書を読んでいて、僕にとって特に読みやすいのが勝間和代さんの本です。勉強本のベストセラーとして、書店の売り上げランキングに勝間本が出はじめた頃、トップ争いを繰り広げていたのが本田直之さんの本でした。
 勝間本というのは、タイトルからしてすごく元気なものが多いです。日本を変えたり、10倍で生産したり、断ったりするのが勝間本です。一方で、本田本のレバレッジという言葉はスマートさを感じます。また、面倒くさがりの人にもわかるようにしてくれるような優しさを感じさせるわけです。そちらの方が合う人もいるのでしょうが、やる気を前面に出して突き進む性格の人には、ちょっと物足りないのかもしれません。
 逆に言うと、勝間本より本田本が合う人も世の中にはたくさんいるわけです。実際に本田本もたくさん売れています。スマートでやさしい言葉づかいを好む人もいるわけですから。他にも、科学的な話の進め方を好む人もいれば、しつこい繰り返しを好む人もいる。僕が最近、ノウハウ解説本や自己啓発本をいろいろ読んでいる理由は、ノウハウを知ることではないように思います。この手の本というのは、結局似たようなことがどれにも書いてありますので、ノウハウを得るという意味においてはたくさん読んでもあまり意味がないからです。違いがあるとすれば、それぞれの言葉による切り口の違い。
 日常人と接する中で、元気な言葉を好む人もいるし、スマートで優しい言葉を好む人もいる。どうしても伝わりそうにないと思ったとき、ちょっと違う切り口で言葉を選んだり、考え方を変えたりするのも有効ではないか、と思いつつこの手の本を読んでます。自分の使う言葉のキャラクターとして、いつも器用に切り替えることまではできなくても、少し味付けを変えてみる参考になる場合もあります。