「わかること」にこだわらない 等
- 作者: 棚橋弘季
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2009/06/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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<Capter1「デザイン思考とは」07|デザイン思考の仕事術のための基本姿勢・七箇条>のうちのひとつ、<「わかる」ことは重要じゃない。「わかること」にこだわらない。>の箇所が印象に残りました。自分自身「わかる」ということにこだわりすぎた時期もあります。「わからない」と発言することを、人を批判するような言い方に思えることがあります。それを恐れて、わかったふりをしていると、欠陥や新しい発見など、重要な様々な点が見過ごされるのだと思います。
デザイン思考の仕事のプロセスとして、四つの分類で紹介されています
これらの「術」の内容自体もまとまっていて、すごく参考になるものでした。ぜひ多くの人に読んでいただきたいと感じました。「術」の詳細は本を読んでいただくとして、これらの「術」に共通するのは自分が「わかる」ということのこだわっていたら、うまくできないこと。さまざま視点も、トライ後のエラーを認めることも、グループで他人の力を発揮することも、「わかる」ことにこだわっていたら、できないものだと感じます。「わからない」という状態を、自分の負けのように感じて、小さくなって意見も言えずに声が小さくなってしまったり、自分の言った通りにやれば全部正しいんだ、というように傲慢になりすぎたり、意見がまとまらなくなるのだと感じました。
僕が書いたこれまでの日記を読み返してみると、自分がわかっていることに対して書くことが多く、それを方針にしています。だから、自分は何でも知ってるぞ、という性格に思わかもしれません。でも、出発点としてはわからない状態を認めることから始まって、いろんなことを考えた結果をまとめてここに記述しているつもりです。
例えば、声を出すことは、簡単にわかると思い込みがちです。なぜなら、ほとんどの人は声を出して話をしながら生活していますから。しかし、自分の声を録音して聞いたとき、それが自分だと認めたくないという感想は、多くの人がもつと思います。それをいったん現実として認めないとそこから先に進めなかったと思います。
今後は、「自分がわからない」という部分も意識しながら、日記にしても日々の生活にしても取り入れていきたいと感じさせられました。