プロフェッショナル仕事の流儀 木村俊昭

 地域再生のプロフェッショナルとして、小樽の市役所職員から中央の内閣府に転向して現在は農林水産省という異色の公務員、木村俊昭さん。
 小樽市役所のエピソードで、何度も上司や市長に談判したというのはすごいと感じました。僕が上司や社長に徹底的に直談判するのは、せいぜい月1回程度ですし声も小さいです。途中で登場した岡山市の乾さんと似た、まだまだ煮えきっていないところが自分自身にあります。
 体験上、アイデアを考え続けることや、交渉して人を動かすということは、何度もやっていくうちにその人なりに洗練されていくように思います。逆に言うと、そう考えて生きてこなかった人はいつまで経ってもそれがうまくならない。
 誇りを取り戻して欲しいという気持ち。これは僕が心の内で抱く気持ちのなかで、最も強いものかもしれないです。言うことを聞いてそれだけやってください、書類に書いてあることだけ見ていればいいです、なんて言う人は本気でそう思っているのでしょうか。そんなことを言う人は、子供に対して、空気読んで余計なことをしないのが世の中のルールだと教えているのでしょうか。子供が成長して世の中に出たとき、それが通用しなくて苦しんでどうしようもないわかったときにどうなるのでしょうか。その人自身、地域社会や会社が本当に潰れそうな状況になったらどうするのでしょうか。